コインチェック被害対策弁護団からのご報告第2号

よくある質問へのお答え

問合せメールに来ている、よくある質問にお答えいたします。

Q.刑事告訴・刑事告発はしないのか。

A.本件に関する事実関係については、さまざまな報道が飛び交っており、憶測の域を出ないものもあります。また、仮に事実であるとしても現時点でなんらかの刑事罰にあたる行為であるかの判断が十分にはできない状況です。

そして、事実関係が不確実な段階での刑事告訴・刑事告発は、それをしたものが民事・刑事上の責任を問われる可能性のある行為です。

従いまして、現時点では、まず確実な事実関係の把握を優先すべきと考えております。

今後、確実な資料をもとに刑事罰にあたる行為の確認されました場合には、刑事告訴・刑事告発をおこなうことについて検討し、協議させていただく可能性はありますが、以上のとおり、現時点ではその段階ではないと考えております。

Q.被害対策弁護団が動くことによって、コインチェック社の出金再開が遅れたり、経営破たんする引き金になるのではないか。

A.まずは顧客がコインチェック社に預けている資産(日本円と仮想通貨)の払戻しを請求しているだけであり、また同社は自己資金によって盗難されたNEMを補てんできると発表しているため、これによって同社の財務内容が悪化することはないと思います(なお、損害賠償請求については、同社の動向や財務内容を見ながら、今後、追加して請求するか判断してゆくことになります。)。

しかしながら、仮に、顧客預かり資産を下回る資産しか同社が保有していない場合(顧客預かり資産を自己投資に回していた場合)には、経営破たんリスクを伴うことになりうると考えます。

Q.出金停止のために借入金や税金の支払いができないのですがどうすればよいでしょうか。

A.これらの事情がある方は、当弁護団の活動を待っている余裕はないと思われます。当弁護団は、訴訟方針をとっていますので、少なくとも数か月単位での時間を見込んでいただく必要があります。

短期的なところでクレジットカードでの入金の場合は信販会社に抗弁書を提出する、税金については所管の役所に相談するなどの対応が考えられますが、これらは当弁護団の活動としては行うことができません(弁護団の弁護士が個別に受任する可能性はあります。)。

どういった方法を取るべきかについて、取り急ぎお近くのに弁護士に法律相談をしてください。その場合、コインチェック社から取り戻せないという話しだけでなく、より直接的な困りごとである、クレジットカードの引き落としができない、税金が払えないなどの事情をまずお話しください。

Q.一刻も早く提訴したいがどうしたらいいか。

A.提訴するにあたっては、詳細な事情(取引履歴など)をお聞きし、個別に弁護団と委任契約を締結する必要があります。したがって、ある程度の準備期間が必要となります。

また、被害者の中にも、一刻も早く動きたい方や、コインチェック社の業務改善報告書を見てから考えたい方など、さまざまな考え方があります。弁護団としては、コインチェック社に対して訴訟によって請求してゆく方針には異なりませんが、提訴の時期については、みなさまのご希望によりいくつかのグループに分けて対応することになる予定です。

現時点では、第2次提訴は2月末ころを予定しており、近々、原告候補者を募集することになります。